未来を創る産業と異業界で活躍するプロフェッショナルをつなぐサービス
「インバイトユー 〜invite you〜」
10年前、20年前には誰もが知らなかったような産業、サービスが、今やなくてはならないものとして社会を支えているように、現在も世の中には10年後、20年後の未来を変えるような産業の芽がいくつも生まれています。
「インバイトユー 〜invite you〜」は未来を創る産業と異業界で活躍するプロフェッショナルをつなぐサービスです。
なぜ、このサービスを始めるのか、何を目指すのか。私の過去のキャリアからお話ししたいと思います。
人材領域で30年〜リクルート・スタートアップ・起業〜
新卒でリクルート人材センター(現リクルート)に入社して一貫して人材領域を生業としてきました。人材紹介の企業担当営業、新規事業開発、人事採用など一通りを経験し、最後の10年ほどは会社の統合、分社が続く中で人事・広報・経営企画などコーポレート領域を管轄していました。事業とコーポレートをそれぞれ経験し、人や組織に携わる仕事を長年してきましたが、自らの今後の人生はどうしようかと考えていました。
そんななか2020年にリクルートを退職し、次のステージとして教育系のスタートアップ企業で事業を創造し、成長させるフェーズにもう一度身を置こう考えました。従業員4000名から40名程度の会社への転身は、周囲から驚かれましたが非常に刺激的でした。一人一人が事業、会社への思いと使命感を持って仕事に取り組む一方で、順風満帆に進まず、組織がバラバラになったり、若いチームで経験値が足りず、スピードが上がらなかったり。2年半という期間でしたが、成長期の企業が抱える課題について改めて肌で感じることができました。そこで、採用やマネジメント、組織づくり、人事制度など、私の経験を活かして変革期の企業やスタートアップの若い経営者をご支援できればと思い、2022年会社を設立。外部パートナーと連携しながらスタートしました。
他にはないエージェントサービスを
多くの企業をご支援していく中で、やはり組織や人の問題はどこも抱えており、その中でも採用は大きなテーマでした。
人材紹介事業は行っていませんでしたが、これまでの経験を活かしてやらないのか、そこも支援してくれないかというお話をいただくこともありました。人材業界はすでに多くの企業がサービス提供しており、もし自分がやるのであれば、フォーカス領域を明確にすることで差別化をはかり、その領域が社会にとって重要な分野であるところに支援を行いたいと考えていました。
そこで、日本で圧倒的に経験者が不足しているCFO領域やエンジニア領域に注目してリサーチをしている中で、日本に、世界にとって重要かつ成長領域である宇宙産業の話を聞く機会がありました。宇宙開発は今、日本でも国が本格的に資金を投入し始めており、世界でも市場規模が
飛躍的に伸びています。しかし、まだまだ未知で不明なことが多い領域であるため、人材採用、とりわけ異業界から人材が転身してきていないのが現状です。人材流動が進まないかぎりは、未来は変化しません。
世界において日本発が、世界で初めて日本の企業が、というキーワードが生まれる可能性を秘めた領域であり、そこを支えることに大きな意義があると感じました。そんな時に、偶然にもエンジニア領域でのエージェントのスペシャリストである河辺と出会い、本格的にサービスを始めることを決意しました。
宇宙への招待 invite you to Space に込めた思い
今回、私たちが始めるエージェントサービスを「インバイトユー 〜invite you〜」と名付けました。「あなたを招待します」という意味です。人は知らないものには興味を持ちにくいですが、知人や信頼できる人からの推薦や口コミがあれば心が動きます。
今宇宙産業の採用に必要なのは、『世界や日本の動きがどうなっているか、課題は何か、そのためにこのような技術が必要で、それができるとこんな未来になる、その中であなたの経験は活かせる』としっかり情報を提示できるエージェントの役割だと思っています。国や産業の動向、会社の事業と仕事をしっかり理解して、個人のキャリア形成とどう結びつけられるのかを考え、『だからこそ、あなたをここに招待したい』という気持ちでやらないと、人の心を動かすことはできないと思います。
例えば、他業界での経験がロケット開発に活かせると人材を募集しても、果たして宇宙開発とはどのような状況なのか、今の自分のどんなスキルがどう活かされるのか、それらの情報をしっかり理解できないと、あまりにも未知の分野すぎて人は動かない。だからこそエンジニアへの理解の深いエージェントからの「ぜひ話を聞いてみませんか」という招待状としてのアプローチが重要になると考えています。
また、個人と企業の橋渡しをするエージェントだけでなく、企業において組織が拡大する際のマネジメントや事業戦略と組織をどうつなげるかといった課題も支援していきたいと考えています。会社の規模が50名、100名、300名と拡大していくタイミングでは、それに合わせたマネジメントチームや組織づくり、人事制度構築などの必要があります。資金調達ができ、採用を進めるには採用後の組織体制や人事制度を構築する必要が出てきたり、任せられる人材が育っていないと、意思疎通がうまくいかず、思い通りに物事が進まないこともある。これは成長企業が共通して抱える課題です。採用だけでなく、組織課題、人的課題を包括的にサポートできる存在でありたいと考えています。
未来のスタンダートを創り出すよろこび
私がリクルートに入社した当時は「転職エージェント」という言葉もなく、終身雇用、年功序列の社会の中で転職は当たり前ではありませんでした。それが今や誰もが自分のキャリアを考えることが世の中のスタンダードになっており、人材紹介やエージェントの認知は広まり一つの業界になっている。その一端を担えたという大きな感慨を感じています。
かつてのインターネットもそうであったように、宇宙産業もその一つに必ずなると思っています。日本から世界初の技術を生み出し社会を変えていく。10年、20年後には宇宙領域が社会になくてはならない産業になることを信じているからこそ、「インバイトユー 〜invite you〜」という気持ちで一つ一つ個人、企業と向き合い続け、明るい未来への一端を担いたいと考えています。
株式会社Prop-UP 代表取締役社長 浅野 和之
1993年よりリクルートエージェントにて人材紹介、新規事業開発、人事部長としてリーマンショック時の人員削減を経験。2012年からはリクルートキャリア、コーポレート部門担当上席執行役員としてMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定、組織設計、人事制度企画やマネジメント変革、強化およびリスク対応等の事業基盤整備を実行。2022年に株式会社Prop-UP設立代表取締役社長就任。